・ストレージの用語、「ディスク/パーティション/ボリューム」の違い・関係性が、何となく理解できるようになる。
「例え話でざっくり解説シリーズ」へようこそ!
IT用語って横文字が多いし、いざ調べようと思うと、関連用語の意味がわからなくて、また調べて、そしたらまた関連用語が・・・というような感じで、なかなか理解しづらいですよね。
このシリーズでは、細かい話をなるべく避けて、例え話でざっくり「なんとな~くわかった!」を目指します。
ディスク/パーティション/ボリュームの違いって何?
ストレージの説明を見ていると必ず出てくるディスク/パーティション/ボリュームという単語。
皆さんは違いがわかりますか?
端的に言うと、
- ディスク・・・ハードディスク(HDD)やSSD、USBメモリなど記憶媒体の事。
- パーティション・・・データの保存領域。OS(WindowsやMac)の機能で分割する事で、1つのディスクを擬似的に複数の領域として利用可能。
- ボリューム・・・保存領域の名前。
というように上から順に親子関係のようなものを持っています。
ざっくりいうと、外箱であるHDD/SSDの中に、内箱としてパーティションがあり、それぞれに「Cドライブ」や「Dドライブ」という名前が割り当てられているというような関係性ですが、少しイメージが掴みづらいですよね。
こんな時は何かに例えるとわかりやすいので、今回は平屋の間取りを参考に解説します。
平屋の間取り図でストレージを説明してみる。
の間取図(青枠で囲った四角)を平屋の1フロアだと思ってください。
この青枠の四角がHDD/SSDである「ディスク」です。
「ディスク」は平屋で例えると、外壁に当たります。
次に「パーティション」がどこに当たるのか見てみましょう。保存領域である「パーティション」は、平屋の内壁に当たります。
「パーティション」は内壁ですので、外壁である「ディスク」以上の大きさは作れません。
更に「ボリューム」も追記してみました。
保存領域の名前である「ボリューム」は平屋の部屋(名)に当たります。
101号室は、実際のパソコン上では、「Cドライブ」に該当します。
先程、保存領域である「パーティション」を分割する事で、1つのディスクを擬似的に複数の領域として利用可能だとお伝えしました。
それでは、「パーティション」を分割した状態を見てみましょう。
1フロアだった領域が2つに分かれましたね。
これが、パーティションで区切った状態です。
部屋も同じように2部屋になりました。
実際のパソコン上では、「Cドライブ」と「Dドライブ」がある状態です。
ボリュームが2つあったとしても、必ずしも実際にHDD/SSDが2台ついているわけではなく、このように
1台のHDD/SSDをパーティションで区切る事で、複数の領域として利用する場合もあります。
パーティションを分けると何ができる?
例えば、Windowsが入った「Cドライブ」とは別にデータ保存用に「Dドライブ」を設ける事で、データの消失リスクを回避する事ができます。
多くのWindowsは「Cドライブ」にインストールされますが、大事なデータも「Cドライブ」に保存していると、万が一、Windowsが破損した場合に、データ復旧が難しくなります。
例えば、Windowsを入れ直して、工場出荷状態に戻そうと思った時に「Cドライブ」にデータを保存していると、一緒に消えてしまいます。
もし、事前にパーティションで区切った「Dドライブ」にデータを保存しておけば、データは無傷で、かつ、CドライブにWindowsを再インストールするだけで、元の状態に戻す事が可能です。
「ディスク(SSD/HDD)の追加」と「パーティションの分割」は同じ意味?
「ディスク(SSD/HDD)の追加」と「パーティションの分割」はそれぞれ新しいドライブを作る事が出来ますが、厳密には違う意味です。
「ディスク(SSD/HDD)の追加」の場合は、物理的にボリューム(ドライブ)を追加しているので、全てのボリューム(ドライブ)の総容量は増えます。
対して、「パーティションの分割」は元々あるディスク領域内のパーティションを分割してボリュームを増やすだけなので、全体の総容量は変わりません。
「ディスク(SSD/HDD)の追加」と「パーティションの分割」はどちらがいいの?
目的次第になりますが、総容量を増やしたいのであれば「ディスク(SSD/HDD)の追加」一択です。内蔵のSSDやHDDを追加してもいいですし、技術的に難しい場合は「外付けSSD/HDD」を購入しましょう!
前述したように、万が一Windowsが壊れた時に事を考えてドライブを分けたいというのであれば、「パーティションの分割」で良いと思います。
但し、「パーティションの分割」だけでは完全にデータを守る事は難しいです。
例えば、先程、パーティションを分割してデータ保存用に「Dドライブ」を作っておけば、Windowsがインストールされた「Cドライブ」が破損しても、データを守れるとお伝えしましたが、大元のディスクであるSSDやHDD自身が壊れた場合は、基本的には復旧は難しくなります。
部屋(パーティション)をいくら分けていても、家(ディスク)そのものが壊れてしまったら、中で保管している物も壊れてしまうのと同じです。
運が良ければデータ復旧できる場合もありますが、基本的には難しいと思った方が良いです。
そう考えると、パーティションを分けるのとは別で、万が一に備えて、外付けSSDなどにデータを保存しておいた方が安心だと思います。
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あとがき
以上です。ディスク/パーティション/ボリュームの違い、なんとな~くわかりましたか?
もしわからなくなったら、もう一度図を見ながら見直してみましょう!