



安くて長く使えるコスパの良いパソコンの選び方がわかる!
新品がいい人、中古でもいい人
この記事では予算に余裕はないけれども、パソコンが必要な学生さん向けに、「普通に使える」中古パソコンを購入する際のポイントを紹介します。
とはいえ、社会人の方も参考になると思いますので、必要な部分のみ確認してみてください!
ちなみに「普通に使える」の基準は以下のように定めました。
- OSはWindowsである事。
- Officeをストレスなく使えて、大学のレポートが作成出来る。
- 簡単な動画編集ができる。(フルHD)
- カジュアルなゲームができる。
こう見ると中古で十分じゃん!と思う方もいると思いますが、
中には、中古パソコンより、新品を購入した方が良い方もいます。
中古パソコンを購入する場合、サポートがありませんので、ある程度自力で調べて対処する必要があります。
それぞれの状況に合わせたパソコンの購入方法をフローにまとめましたので、参考にしてみてください。
卒業まで使える中古パソコンの条件は?
では実際にどういうパソコンを探せば良いかポイントを紹介します!
1. Windows11がサポートされているCPUを選ぼう!


現在、マイクロソフトがサポートしているWindowsOS*は、Windows10/11(以後、Win10/Win11)になります。
※OSとは、スマホで言うところのiPhoneやAndroidのような大元のシステムの事です。
Win10は2025年でサポート切れになる事が決まっていますので、
Win11か、win10から11に無償アップグレードできるパソコンを選ぶ必要があります。
Win10からWin11へのアップグレードは2024年3月時点では無償で行えますが、最低限必要なスペックが決まっています。
いくつかポイントがありますが、端的に言うとCPU(パソコンの頭脳にあたります)があるモデル以降でないとアップグレードできません。
例えば、多くのパソコンに搭載されているIntel Core iシリーズならば、「第8世代以上が必要」です。
「第8世代以上」と言われてもピンと来ないかもしれませんが、同じCore i7が搭載されたパソコンでも2万円だったり20万円だったり全然値段が違う物があるのを不思議に思った事はないでしょうか?
実は同じCore i7でも初期型の第1世代か最新の第14世代(2024年時点)まで、発売された時期で世代が分かれています。
イメージとしては自動車やiPhoneなどが身近でわかりやすいと思います。
例えば、HondaのN-BOXは初期型から最新型まで同じN-BOXという名前がついていますし、iPhoneも同様で、最新にモデルに近づくほど、一般的には性能が上がってきます。
CPUに関しても同様の事が言えます。古いCPUはWindows11に対応していませんので、Core iシリーズならば、必ず第8世代以上を選ぶようにしましょう!
ちなみに厳密には、Intelの下位モデルPentiumやCeleronでも新しいものならば、Windows11に対応していますし、AMD(Intelの競合)のCPUでも対応している物は当然ありますが、この記事ではわかりやすいCore iシリーズを購入候補としてあげます。
Core i3とかi5とかi7とか色々あるけど、どれを選べばいい?
CPUはパソコンの頭脳の部分になります。
「i9 > i7 > i5 >i3」の順に頭の良さが変わってきます。
CPUの性能が低いと、処理に時間がかかったり、複数同時にアプリを起動したりできなくなります。
昔はCore i3はスペックが低いイメージでしたが、Win11をサポートしている第8世代以降であれば日常的な用途であれば十分に使えます。
実は、第8世代から全体的にCPUの性能が飛躍的に上がりました。性能が上がった為、Win11に対応しているとも言えます。
その根拠として、CPUの性能を数値化したベンチマークで比較すると、第8世代のi3は、高性能CPUであるi7(第2世代)と同等程度、ミドルスペックのi5(第6世代)より性能は上なのです。
ちなみにi3(第8世代)のベンチマークは約3500です。
感覚的にPassMarkのベンチマークで2000~2500程度あれば、WEBサイト閲覧やフルHDの動画再生、Officeの利用程度ならば問題なくこなせます。
参考ベンチマーク
CPU | ベンチマーク |
---|---|
Intel Core i3-8130U @ 2.20GHz (i3 第8世代) | 3564 |
Intel Core i7-2630QM @ 2.00GHz (i7 第2世代) | 3554 |
Intel Core i5-6300U @ 2.40GHz (i5 第6世代) | 3234 |
CPUベンチマークの調べ方
PASSMARKで検索する事も可能ですが、英語でわかりにくい為、Googleで「passmark CPU名」で検索する事をおすすめします。


CPUの世代の簡単な見分け方
先程、「同じCore i7でも初期型の第1世代か最新の第14世代(2024年時点)まで、発売された時期で世代が分かれている。」とお伝えしました。
それではどうやって世代を見分けるのか簡単なコツをご紹介します。
各CPUにはシリーズ名の後に数字とアルファベットを使った型番が付与されており、型番の頭の数字が世代を表しています。
Core i5を例に上げると、
- Core i5 6200U ⇒ 第6世代
- Core i5 7200U ⇒ 第7世代
- Core i5 8365U ⇒ 第8世代
このように頭の数字で世代を判断できます。
高性能Core i7という表記に注意!
高性能CPU Core i7というような表現をしている商品がありますが、これも世代によるので注意が必要です。
例えば、第1世代のi7は発売当時は高性能だったと思いますが、相対的に比較すると最新のi3には遠く及びません。
意図的ではないかもしれませんが、世代の記載がない商品は、自分で型番で検索したり、出品者・販売者に確認した方が良いです。
第8世代より前のCore iシリーズでWin11のパソコンを見たよ?
中古の中には第8世代より古いパソコンなのに、Windows11が搭載されている商品も存在します。実は、強引にWindows11にアップグレードする方法が存在しますが、将来的にセキュリティアップデートが継続されるかは保証されないとWindowsの開発元であるMicrosoftからも周知されていますので、こういった商品は避けるようにしましょう!
2. メモリは8GB~16GBを選ぼう!


メモリとは、データを一時的に保存する為のパーツです。アプリ(プログラム)の実行に必要なデータや、実行中のプログラムを一時的に保存しておき、必要なときに利用します。
簡単に言うと、メモリはメモ帳のようなものでパソコンが何か処理をする際に、何をするのか、どんな情報が必要かを忘れないように書き留めておくようなイメージです。
容量が多ければ多いほど沢山の情報を書き留める事ができ、同時に処理を進める事ができます。
少し前のモデルにはメモリが4GBのパソコンもありますが、Windowsを動かすだけで4GB程度はメモリを消費する為、最低でも8GB、できれば16GBのモデルを選びましょう!
製品次第ですが、大半のノートパソコンは自分でメモリ交換できるようになっている為、
後から追加したり交換する事もできます。
3. ストレージはSSD256GB以上を選ぼう!


データを保存するパーツ(ストレージや容量と表記されている)は、HDDとSSDがあります。
最近は処理スピードが早いSSDが主流です。
HDDは安価な為、大容量のデータの保管に便利ですが、応答スピードが遅く、
SSDはHDDと比べると少し割高ですが、体感で数倍以上のスピードを誇ります。
昔のモデルや安いモデルでは、128GBが採用されているパソコンもありますが、
アプリや写真の保存などをするのであれば、最低256GB、できれば512GB以上のSSD搭載のパソコンを選びましょう!
4. 使用期間やバッテリ持ちを確認しよう!


必ず、使用期間やバッテリの持ちを確認しましょう。
パソコンは消耗品が多く使われている為、どのような環境でどのくらいの時間使っているかできる限り、確認するようにしましょう。
大体、バッテリ > キーボード > ディスプレイ > SSD&メモリの順に不具合が起こる可能性がある印象です。
特に学生生活を送っていると持ち運びする機会も増えてくると思います。
この時にバッテリが全然持たないと厳しいので、どのくらいバッテリが持つかどうか、購入前に確認をしましょう。
5. キーボードの配列に気をつけよう!


基本的には日本語キーならばキーボードの配列はどのメーカーも同じようなものですが、
中には矢印キーが小さかったり、ボタン配置が特殊なものもあります。
特に戸惑うのが、一部製品で採用されている「Fn」がキーボードの1番左下に配置されているパターンです。
通常、この位置は「Ctrl」キーが配置されている事が一般的な為、パソコンに慣れてくるとよく使う「Ctrl」キーを使ったショートカットを押す際に、誤って「Fn」キーを押してしまい、思わぬ誤操作に繋がります。
ノートパソコンを購入する時は一般的なキーボードと配列が同じかどうか確認をしましょう。
ちなみにノートパソコンでもデスクトップパソコンで利用するような外付けキーボードを接続する事も可能ですので、どうしても押しづらい場合はそういった選択肢も視野に入れましょう。
6. 全体写真がない商品は避けよう!


メルカリなどフリマアプリで販売されている商品の中には全体写真が載っていないものもあります。
汚れや傷の具合で「どれくらい使っているか」「丁寧に使っているか」等、状態を判断する材料となる為、必ず全体写真、できれば蓋、底、画面、キーボードなど部位ごとに写真がある商品を選びましょう!
特に打痕が多いものは落下させている可能性もあり、その場合、本体内にダメージがある可能性もある為、注意が必要です。
Officeについて
一般的にOfficeとは、Microsoftが販売しているMicrosoft Officeを指します。
大学や専門学校で必要アプリに指定されている場合、通常は購入が必要ですが、学校によっては無償でOfficeが使える契約を結んでいる場合があります。
学校向けのOfficeは「Office 365 Education」というサービスで提供されています。
パソコンを購入する前に「Officeを無償で使える」か学校に確認してみましょう!
Office 365 Education
無償対象外だったんだけど、買わないといけない?
Microsoft Officeが必要かどうか、簡単にアドバイスしたいと思います。
一般的なOfficeとはMicrosoftが販売しているMicrosoft Officeを指しますが、似たような見た目や操作性のアプリが各メーカーから出ています。
大きく分けると以下のように4つに分類できます。
本家1 | 本家2 | 互換アプリ | WEBアプリ | |
---|---|---|---|---|
主なサービス | Microsoft Office | Microsoft 365 | LibreOffice | Google Workspace |
無償で使えるか | ☓ | △ | ◯ | ◯ |
利用方法 | PCにインストールして利用 | WEB上で利用 | PCにインストールして利用 | WEB上で利用 |
表計算アプリ | Excel | Excel | Calc | Google スプレッドシート |
文書作成アプリ | Word | Word | Writer | Googleドキュメント |
プレゼンアプリ | PowerPoint | PowerPoint | Impress | Google スライド |
データベースアプリ | Access | なし | Base | なし |
備考 | ・大学や専門学校によっては無料で使える場合がある。 | ・簡易機能の無償版あり。 ・無償版のファイルの保存先はOneDriveのみ。 | ・ところどころ操作性など違うが、概ね基本的な機能は網羅されている。 | ・MS Officeに見た目も操作性もよく似ている。 ・MS Officeとファイルのやり取りをしてもスライド等はそこまで大きくズレはない印象。 |
パソコンにインストール(ダウンロード)して使うアプリから、WEB上で使えるWEBアプリなど色々なものがあり、
個人で使う場合はどれを使っても特に問題ありませんが、研修室やサークルなどで共同でデータの受け渡しをする際にアプリが違うとレイアウトが崩れる事があります。
基本的にどのタイプでも互換性を考慮して作られてはいますが、レイアウトや細かい機能などに違いがある為、人とのやり取りがある場合は注意が必要です。
もし、機能的に問題がないのであれば、本家Microsoftが提供している、WEB版のMicrosoft 365の無償版を利用すると良いでしょう。
Microsoft Office Professional Plusはやめておこう。
中古パソコンの中にはすごく安価なのに最新のOfficeが搭載されたものがあります。
プリインストール版(購入時点で付属)や別購入のPersonalやProfessionalというグレードのOfficeであれば問題ないのですが、中に「Plus」と付いたOfficeが搭載されているパターンがあります。
「Plus」が付いたOfficeは主に大学などに無償でまとめて配られていたライセンスをバラ売りしているようなケースが多く、一般販売されていないグレードとなります。
前所有者が知らずに購入しているケースもありますが、Microsoftのライセンス違反となりますので、「Plus」を冠しているOfficeは利用しないようにしましょう!